zarazara

2023.04.11

エビデンスに思う事

いきなりですが、

例えば病院で「この薬は効くかどうかは実証されてないし副作用も何があるかわからないけど効くに違いない。

心を込めて処方するのでとりあえず飲んでみましょう」

とすすめられた薬を安心して飲むことができるでしょうか?

その薬が本当に効くのかしっかりと検証を重ねる必要があります。


また別の例で脳梗塞に対するtPAという超急性期治療の適応は発症(手足の麻痺などはっきりとした症状があらわれること)から4.5時間以内にすることが明文化されています。


こういった治療や効果の根拠となるものがいわゆるエビデンス(evidence)と言います。

多くの先生方が様々な角度から検証を重ねて論文という形で公に発表していきます。

そしてその様々なエビデンスを組み合わせて検討して1つの形にまとめたものがガイドラインになります。


脳卒中にも「脳卒中治療ガイドライン」というものがあり直近では2021年に大きく改定されています。

私たち医学の治療の根拠はこういったエビデンスやガイドラインに準拠することがほとんどです。

確立されたエビデンスの中に自分たちの経験値などを重ねて最適解をその都度導き出していくわけです。


ガイドラインなどのいわゆる道しるべがあるおかげで、私たちは全国どこでもある程度同じような治療を安心して受けることができます。これを医療の標準化・均てん化と言ったりもしますが、

特に皆保険制度の日本においては医療格差を無くすためのとても重要な概念になってきます。


ちょっと話が大きくなってしまったので戻しますが、、、

脳卒中リハビリに関してもこの脳卒中治療ガイドラインの中でしっかりとエビデンスが示されています。


リハビリは「人対人」「心対心」だからエビデンスは関係ない、という言葉を未だに見聞することがあります。

ですがそれはリハビリに限らず医療全てに共通する根底の概念です。

むしろ「心を込めて人を治療する学問」であるからこそエビデンスは知っておく必要があると思います。


                       脳卒中ガイドライン2021(改変)


これは「痙縮」というミロクリハのライフワークの1つにもなる脳卒中後遺症で手足が固くなってしまう症状に対して脳卒中ガイドライン2021に記載されているエビデンスを簡単にまとめたものです。


もちろん温熱療法、ストレッチなどガイドラインに記載のない項目も必要になる場合は多いと思います。

ですが、痙縮という病態に向き合う際には、こういった治療が根拠をもって推奨されているんだという事を

知らないままで介入を続けることは最適解からは離れてしまうように思います。


こういったエビデンスに基づく治療介入を

evidece based practice(EBP)という事があります。


より均てん化された質の医療を提供するため。

患者さんとの信頼関係のため。

診療行為への責任のため。

多くの理由で学ぶ必要があります。


もちろんエビデンスは常に更新されるものなので、定期的な研鑽は必要になりますし

そこに自分の専門性や経験をプラスしてよりよい結果に結びつけないといけません。


こういった事からもミロクでは学会などのスタッフの学ぶ場に対しては積極的に

福利厚生を設けていこうと考えています。そしてそれを地域の患者さんに還元していく。


そういう形での地域貢献も果たしていければ幸いです。