zarazara

2024.12.26

作業療法士とは~生活を支える専門家~

みなさん、「作業療法士」という職業をご存知でしょうか?

「よく名前は聞いたことあるけど何をしているかわからないなー」

「理学療法士とは何が違うの?」などの声をいただくことがあります。

そこで、今回のブログでは作業療法士についてお伝えしたいと思います。

 

作業療法士は、病気やケガによって日常生活に不自由を感じている方々をサポートする専門家です。

定義上では

「作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す。」

この定義での作業は「対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為」とされています。

 

また、Wikipediaでは

「作業とは、日々の生活で行われ、名付けられている一群の活動と課題であり、個人と文化によって価値と意味があたえられたものである。」とされ

 

例えば…

・朝起きて顔を洗う

・お気に入りの服に着替える

・おいしい食事を作って食べる

・好きな趣味を楽しむ

・友達とおしゃべりする

これらの何気ない日常の動作が、実は私たちの生きがいや人生の喜びにつながっているのです。作業療法士は、このような大切な「作業」を通じて、みなさんの生活の質を高めるお手伝いをします。

つまり、作業を通して人の健康と幸福を追求する専門家です!!

 

脳卒中のリハビリにおける作業療法

当院では、特に脳卒中の患者さんに対する専門的なリハビリテーションを提供しています。

1.   上肢の練習

麻痺により動かしにくくなった手の練習や痛みの軽減を図ります。治療では、徒手的な治療だけでなく、電気刺激や体外衝撃波、超音波治療などを、その方の症状に合わせ機器を選定しリハビリを行います。

2. 基本的な生活動作の練習

食事、着替え、お風呂などの基本的な動作を、一人ひとりの状態に合わせて練習します。例えば、片手でボタンを留める方法や、安全に入浴する方法など、工夫を重ねながら自立した生活を目指します。

3. 趣味活動のサポート

大切な趣味を続けられるよう、動作の工夫や道具の選定をお手伝いします。

4. 社会参加への支援

仕事や買い物、外出、地域活動への参加など、社会とのつながりを保つためのサポートを行います。



 

こちらの患者様は、脳卒中後に右片麻痺となり右手に麻痺が残ってしまいました。最初は回復を諦め大好きな編み物ができなくなり、落ち込んでいました。しかし、1年間リハビリに通った結果、麻痺した右手を使い編み物ができるようになりました。「また趣味を楽しめるようになって、嬉しい」と笑顔で話してくださいました。

 

私たちの想い

「できない」と思っていたことが「できる」ようになる。その瞬間の患者さまの笑顔は、私たち作業療法士にとって最高の喜びです。

脳卒中による障害は、一人ひとり症状や回復の過程が異なります。だからこそ、私たちは個々の生活スタイルや興味に合わせて、オーダーメイドのリハビリプログラムを提供しています。

 

おわりに

「また○○ができるようになりたい」「こんなことをしてみたい」など、やってみたいことや不安に感じていることがありましたら、ぜひ作業療法士にご相談ください。

私たちは、患者さまの「やりたい」という気持ちに寄り添いながら、一緒に解決策を見つけていきたいと考えています。

 

※全ての症例が同様な結果を示すわけではありません by miroku's OT