2024.09.05
女性ホルモンと片頭痛
片頭痛に悩んでいる女性の方は少なくないと思います。女性の片頭痛の割合は男性の3.6倍とも言われており、早い方は小学校低学年から悩みを抱えることもあります。特に20〜40代に多く、30代で20%と最も有病率が高くなっています。
頭痛が強くなると会社や学校を休まなければならなかったり、家事や育児に集中できなかったり、精神的に不安定になったりと
社会的にも大きな問題となっています。
女性に片頭痛が多い理由としては様々言われています。
日本人特有の遺伝の問題や、女性の痛みへの感受性が背景にはあるとも言われておりますが、中でも女性ホルモンは
その大きな原因とされています。
また30代前後に多く発症する理由としては、妊娠や出産といったイベントによって女性ホルモンが変化しやすい事、仕事と子育てなど多忙による無意識下の社会的ストレスなどが考えられます。
そんな女性ホルモンには、エストロゲンやプロゲステロンなどがあり、これらは月経周期や妊娠、出産において重要な役割を果たしています。エストロゲンは、特に月経周期の中で変動が大きく、体内のさまざまな機能に影響を与えます。このホルモンの変動が、片頭痛の発症にどのように関与しているのかというと。。
近年の研究では、エストロゲンの変動が片頭痛の発症に大きく関与していることが明らかになっています。特に、生理前や生理中に片頭痛を訴える女性が多いことから、月経周期におけるホルモンの変化が片頭痛を引き起こす要因となっていると考えられています。エストロゲンが急激に減少するタイミングで、片頭痛が発生することが多いのです。
また月経周期は、通常28日程度で、エストロゲンとプロゲステロンの分泌が変動します。この変動が片頭痛に与える影響は大きく、特に生理前の数日間にエストロゲンのレベルが急激に下がることが、片頭痛の引き金となることが多いのです。実際に、女性の片頭痛患者の約半数が「月経のタイミングで頭痛が起こる」と答えているというデータもあります。
こういった片頭痛の治療法には、薬物療法と非薬物療法があります。薬物療法では、痛みを和らげるための鎮痛剤や、片頭痛の発作を予防するための薬が用いられます。また、生活習慣の改善やストレス管理、十分な睡眠を確保することも重要です。特に、月経周期に合わせた対策を講じることで、片頭痛の発生を抑えることができるかもしれません。
極力市販薬のみに頼ることはせず、専門の先生に早い段階から相談して治療を受けることをおすすめします!